ボランティア休暇とは?導入フローや実際の導入事例を解説します

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ボランティア休暇とは、無報酬で社会貢献活動に参加する従業員に対し、ボランティアに必要な期間について休暇を付与する制度です。企業の社会貢献の一つとして挙げられるボランティア休暇ですが、2021年時点での導入は全体の7.5%にとどまっています。ボランティア休暇は企業イメージの向上や従業員の経験値向上などにつながるというメリットがあるので、導入を検討してみませんか。今回はボランティア休暇の内容、メリット・デメリット、導入フロー、導入時の注意点、ボランティア休暇を導入している企業の事例を解説します。

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ボランティア休暇の導入が広がっている

ボランティア休暇とは

ボランティア休暇とは、企業に勤める従業員が無報酬の社会貢献活動を行う際に休暇が付与される制度です。社会貢献活動休暇と呼ばれることもあります。地域貢献活動や自然環境保護活動など、ボランティア活動へ関心を寄せる企業は少なくありません。時間的制約によって従業員のボランティア活動が妨げられてしまうという課題解消のために、ボランティア休暇を導入するケースが増えています。

ボランティア休暇のメリット・デメリット

ボランティア休暇を企業が導入するとどういったメリットがあるでしょうか。代表的な利点は以下の通りです。

従来の育児休業との違いをチェックしよう

新設される男性版産休制度と従来の育児休業制度の違いは以下の通りです。

  • 企業イメージのアップ
  • 人材の育成
  • 企業への帰属意識の醸成
  • 貢献意欲の向上

一方、ボランティア休暇のデメリットとしては、生産性低下のリスクが挙げられます。ボランティアのために仕事を休む日数が増えれば、業務運営にも影響が及ぶ可能性があります。特に、規模の小さい企業ではボランティア休暇に関連する適切なルール設定が重要です。

ボランティア休暇を導入する際の注意点

せっかく導入したボランティア休暇を形骸化させない工夫が大切です。形だけの制度で、誰も利用しないといった課題を抱える企業は決して珍しくありません。ボランティア休暇の認知を高める研修を実施したり、上長が率先して制度を利用したり、従業員が進んで社会貢献活動を行える体制を構築してください。また、ボランティア休暇の取得によって人事評価が左右されないことを明言するなど、従業員を安心させる取り組みも重要です。

ボランティア休暇の導入ステップ

目的や内容を明確にする

まずは、ボランティア休暇を導入する目的と内容を決めましょう。ボランティア休暇を新たに設定することで、企業と従業員にどういったメリットがあるかを考えます。この際、ボランティア休暇の担当者だけで制度を考えないことが大切です。さまざまな従業員からの柔軟に意見をヒアリングできれば、より満足度の高いボランティア休暇の制度を整えられます。

適用条件や申請方法を決める

次に、ボランティア休暇の適用条件と申請方法を決定します。条件の例としては、適用されるボランティアの条件や種類、与えられる休みの日数、有給の適用範囲などを検討すると良いでしょう。また、申請方法については、いつどのような手続きで申請するのかを決めてください。社員のことを考えて気軽に申請を行いやすい条件を定めるようにしましょう。

就業規定に追記する

ボランティア休暇を運用するための詳細が決まったら、忘れずに就業規定へ追加しましょう。就業規定へ追加が必要な項目は以下の通りです。

  • 付与される休暇日数
  • 申請方法
  • 期限
  • 有給の可否

社内へ周知する

就業規定へ反映できたら、社内へ周知を行います。社内の人数が少ない場合は、朝礼などの人が集まったタイミングで告知を実施してください。ほかにも、社内HPの掲示板への掲載やメーリングリストなどを活用し、従業員全員にしっかりとボランティア休暇の情報が認知されるように工夫しましょう。

労働基準監督へ申請する

事業場を管轄する労働基準監督へ申請を行いましょう。申請に必要な書類は以下の通りです。

  • 就業規則変更届
  • 変更済の就業規則
  • 意見書

書類への記入方法は管轄する労働局のホームページなどに明記されています。記入漏れやミスの内容によく確認して、必要書類を作成しましょう。

ボランティア休暇の事例に学ぼう

ライオン株式会社

ライオン株式会社は「社会の一員として積極的に社会貢献活動を行なう」と定めている企業です。従業員の社会貢献の実践を促進するために、ボランティア休暇制度が設けられています。具体的には、企業側が指定する活動への参加を支援する「ボランティア特別休暇制度」と、社員の活動参加を支援する「ボランティア一般休暇制度」の2つが導入されています。ボランティア休暇の取得のために上司を中心に部署内の業務調整が行われるなどの工夫がなされており、従業員の満足度向上も達成しました。

株式会社アシックス

株式会社アシックスのボランティア休暇は、創業理念である「スポーツによる青少年の育成を通じた社会発展への貢献」を目指して1994年9月から導入されました。ボランティア活動を支援する取り組みとして年間3日の有給のボランティア休暇と、最長2年4か月取得が可能な無給のボランティア休職の制度を設けています。従業員はボランティア休暇を活用し、青少年を対象としたスポーツ教室や地域のスポーツイベントの支援などに取り組んでいます。

九州電力株式会社

九州電力株式会社は従業員一人ひとりが、企業人であると同時に地域社会の一員であるとの認識を大切にしている企業です。従業員がボランティア活動に積極的に取り組める環境構築に努めており、1993年から社会に先駆けてボランティア休暇が導入されました。地域貢献活動を長年続けているため、ボランティアへの参加要請が来るケースも多くあります。自分で参加したいボランティアを探して、スムーズに休暇申請を行える体制も構築されている点も特長です。

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まとめ

ボランティアは社会に貢献して、困っている方を助けるだけの活動ではありません。自然環境を守ったり、社会問題を深く学んだり、ボランティアに参加する人の数だけ目的や意義が存在します。昨今では、自然災害の発生の際にボランティアに助けられたという地域の方も少なくないはずです。企業にはこうしたボランティア活動を推奨し、社員の自発的なアクションをサポートする取り組みが必要とされています。ボランティア休暇について理解を深め、制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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