中途半端な「まだらテレワーク」が引き起こす問題に要注意!

2021年7月6日

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まだらテレワークとは、緊急事態宣言解除後から見られるようになった、テレワークをする従業員と、出社する従業員が混在する状態のことを指します。意図せずまだらになってしまった企業の多くは、社内ルール整備や業務上のコミュニケーションに問題が発生している可能性があります。今回はまだらテレワークの内容や原因、デメリット、社内ルール整備のポイントについて解説します。

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テレワークの今後の見通し

業種によってテレワークへの考え方は分かれる?

2020年4月7日に発令された1回目の緊急事態宣言をきっかけに、政府の呼びかけもあり、多くの企業でテレワークが導入されるようになりました。テレワークで働く人の数は、首都圏の大企業に多い傾向がありますが、自営業を除く全業種・全地域において増加しています。
業種別にみたテレワーカーの割合は、「情報通信業」が最も高く、その次に続くのが「学術研究、専門・技術サービス業」です。これらの業種は、パソコンなどがあれば場所を問わず業務が進められるため、テレワークの実施が比較的容易であることが増加の理由でしょう。一方、生活に関するサービスや、医療・介護などの人と接する業種ではテレワークを取り入れることが難しく、実施率は低い水準にとどまっています。このような、業種ごとの特性はすぐに変わるものではないため、今後もこの傾向は続くことが予想できるでしょう。業種ごとに生じる働き方の格差は今後も広がっていくと思われます。

ワクチン普及がターニングポイント?

公益財団法人日本生産性本部の調査によると、全国の企業におけるテレワークの実施率は2020年5月の時点で、30%を超えています。しかし、新型コロナウイルスの影響が長くなるにつれて、テレワークを実施しなくなった企業も増えており、3回目の緊急事態宣言が発令された2021年4月には実施率は約19%まで減少しています。テレワーク環境でも支障が無く業務が行える業種は限られており、完全なテレワーク体制を実現するのは容易ではないということでしょう。大企業など人員や設備に余裕のある企業を除き、将来にわたってテレワークを推進していこうとする企業はあまり多くないかもしれません。
また、現在、国内でも新型コロナウイルス感染症へのワクチン接種が始まりましたが、働く世代にもワクチンが普及すれば、テレワークを実施する企業はさらに減少する可能性もあるでしょう。実際に、ワクチン普及前と普及後にテレワークを推進するかどうかに関する調査では、「未定」という回答が普及前は38.7%、普及後は43.4%に増加しています。

従業員の考えは?

では、実際に働く従業員側の意見はどうでしょうか。前出の日本生産性本部による、2020年10月の調査では、テレワーカーのうち「コロナ禍収束後もテレワークを行いたい(そう思う・どちらかといえばそう思う)」と回答した人は68.8%に上りました。依然として、テレワークにメリットを感じている従業員が多いものの、同年7月の調査結果からみると、「そう思う・どちらかといえばそう思う」の割合はやや減っており、「そう思わない」の割合が増えています。このことから、テレワーク一色の働き方が主流になる未来には、懐疑的な意見が少なくないことがわかります。
また、テレワークを望む人はやる気や熱意といった感情的な評価よりも、結果や成果への評価を望んでいると思われがちですが、実際はそうではないようです。テレワーカーに対する労務管理上の課題について調査した結果によると、「仕事の成果が適切に評価されるか不安」32.7%、「仕事振り(プロセス)が適切に評価されるかどうか不安」29.3%、「オフィスで勤務する者との評価の公平かどうか不安」27.4%などが上位に挙がっておりました。結果主義のドライな評価ではなく、これまでと同様に、努力や働く姿勢もしっかり評価してほしいと感じている人が多いようです。

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まだらテレワークで生じる問題

まだらテレワークとは、社内において、テレワークで働く従業員と出社する従業員が混在している状態をいいます。同じまだらテレワークでも、それぞれの従業員が業務の状況や家庭の事情などによりテレワークと出社を使い分けている「ハイブリッド型」ならば問題はありません。しかし、テレワーク組と出社組が完全に分かれてしまう場合は、日常の業務や人事評価で注意が必要になります。

情報格差が生じる

Web会議やチャットツールなどを活用することで、テレワークをしている従業員とのコミュニケーション不足は解消できます。しかし、出社組とテレワーク組がはっきりと分かれている状況では、出社組は直接会話ができるため、意思の疎通のしやすさにどうしても差が出てきてしまします。このような事情から、急ぎの案件などは出社組だけで処理していくケースが増えることが考えられるでしょう。その結果、テレワーク組は知る由もなかった社内の情報が増え、双方の情報格差が広がる可能性があります。

評価に差が生じる

多くの企業でテレワークが実施されているとはいえ、テレワーク組の評価方法まで明確に定めている企業はそれほど多くないでしょう。結果だけを評価する完全成果主義の企業であれば問題ありませんが、多くの企業では「働き振り」や「仕事へのやる気」も併せて評価していきます。テレワークで働く従業員にとっては、普段の働き方を見てもらうことができないため、出社組との評価に差がつくのではないかと不安に思う人も多いでしょう。特に、経営者や上司の世代は、出社して働く姿を見て評価するという考え方を持っている人が多いため、テレワーク組と出社組をいかに公平に評価していくかは、大きな課題になります。

働き方に性差が出る可能性も

家事や育児に参加する男性が増えてきたとはいえ、家事、育児、介護などを女性が中心に担っている家庭は依然として大半を占めます。テレワークのメリットの一つに、時間の融通が利きやすい点が挙げられますが、その結果、女性従業員がテレワークを選択するケースが増えることが考えられるでしょう。テレワーク組と出社組で業務内容が分かれてしまう職場では、その違いがそのまま働き方や業務内容の性差に繋がる可能性もあります。

不安解消のための社内ルール整備

透明性を高め、情報格差を解消

テレワークを導入する際は、従業員間の情報格差を無くす努力が必要です。定期的にオンラインミーティングなどを実施するのはもちろんのこと、業務支援システムなどを活用して、現在誰がどのような業務をしているのかを、リアルタイムでわかるようにすると良いでしょう。テレワークだからといって、結果や成果だけで評価するのではなく、日々の進捗や目標の管理をすることが大切です。
また、テレワーク組と出社組とで勤怠管理の仕組みが変わらないようシステムを一元化し、評価に関して不安が生じないような公平さを担保しましょう。

コミュニケーションの活性化

最近ではさまざまなコミュニケーションツールが普及していますが、まだらテレワークの状況では、より積極的な活用を心がけましょう。業務上の連絡だけでなく、ちょっとした質問や雑談ができる機会があると良いでしょう。メールなどの1対1のやりとりよりも、社内SNSやチャットなどで、「皆が同じものを見ている」というコミュニケーションの場を設けることが効果的です。

テレワークと出社に分ける意図を明確化

まだらテレワークの状況下で、最も避けなければならないのは、テレワーク組と出社組が対立することです。コロナ禍という未曽有の混乱の渦中ですから、テレワークをしなければならない理由や、出社しなければならない理由には、単純に公平さを求められるものではないでしょう。しかし、企業は従業員に対し、「なぜこの部署ではテレワークが許されているのか」「なぜこの業務では出社した方がいいのか」など、できる限り納得できるような説明をする必要があります。

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まとめ

テレワークのメリットが大きな業種では、コロナ禍の収束後もテレワークが続いていくことが考えられますが、一方で、テレワークが向かない業種ではコロナ前に戻っていくことが予想できます。このように、アフターコロナの時代には、さまざまな働き方が混在した社会が訪れることが予想されます。いわば、社会的まだらテレワークともいえる時代に、私たちに求められているのは、多様な働き方を認め合い、全体が納得感を持って働ける仕組みを作っていくことでしょう。

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