フレックスタイム制で遅刻はある?コアタイムや企業の対応について解説します

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従業員が最もパフォーマンスの上がる時間帯に勤務するフレックスタイム制に遅刻や早退はありません。ただし、必ず勤務しなければならないコアタイムでは遅刻や早退が発生するので注意が必要です。そのため企業はコアタイムに遅刻した従業員に対して就業規則や労働基準法に準じた対応が必要となってきます。今回はフレックスタイムの意味やフレックスタイムを導入している企業の事例、遅刻が発生する場合、遅刻への企業の対応について解説します。

フレックスタイム制とは

フレックスタイム制とは、一定の清算期間のなかで総労働時間を定め、その範囲内ならば従業員が始業時刻や終業時刻を自由に決めて働ける制度です。従業員の多様な働き方が認める社会の流れのなかで、フレックスタイム制を導入する企業は増加しています。

フレックスタイムに向いている職種

フレックスタイム制は、個人の裁量が大きな業務や、特定の専門技術を用いる職種と相性が良いといえるでしょう。たとえば、エンジニア・デザイナー・企画職・研究職などでフレックスタイム制を導入している企業が多いようです。本人の裁量で労働時間を設定することで業務効率が向上するような職種では、フレックスタイム制の活用を検討してみると良いでしょう。一方で、従業員が毎日決められた時間で働かないと業務に支障が出る職種では、フレックスタイム制はあまり馴染まないかもしれません。

フレックスタイム導入にあたって定めること

フレックスタイムを導入するには、以下の基本的な枠組みを労使協定で定める必要があります。

  • 対象者の範囲

フレックスタイム制を適用する従業員の範囲を明確に決めましょう。全従業員を対象とするほか、特定の職種の従業員やグループごとに対象範囲を定めることができます。

  • 清算期間

清算期間とは、労働契約上従業員が労働すべき時間を定める期間です。清算期間は1週間単位から最長で3ヶ月以内を設定することができます。清算期間の上限は、2019年の労働基準法改正により、従来の1ヶ月から3ヶ月に延長されました。多くの企業では賃金計算期間に合わせて1ヶ月としているようです。

  • 総労働時間

総労働時間とは、清算期間内における所定労働時間のことで、総労働時間が法定労働時間の範囲内となるように定める必要があります。例えば、清算期間が30日かつ一週間の法定労働時間が40時間の場合だと、総労働時間は171.4時間以内でなければなりません。

  • コアタイム

コアタイムやフレキシブルタイムを設ける場合は、必ず労使協定で開始時刻と終了時刻を定めなければなりません。コアタイムはその企業の従業員が必ず労働する時間帯、フレキシブルタイムは従業員が働く時刻を自由に選択できる時間帯を指します。

フレックスタイム制の注意点

労働時間の把握をすること

フレックスタイム制は、労働時間の管理を従業員に委ねる制度ですが、使用者が労働時間の管理をしなくても良いという訳ではありません。労働時間の管理方法には特に指定はありませんが、毎日の労働時間を正確に把握するためには、勤怠管理システムやタイムカードなどの活用がおすすめです。フレックスタイム制だからといって従業員の労働時間の管理を怠った結果、サービス残業が恒常化していたという状況にならないよう注意しましょう。

労働時間がオーバーしたらどうする?

フレックスタイム制では、清算期間で定められた法定労働時間をオーバーすると時間外労働になります。そのため、ある一日に労働時間が8時間を超過したからといって、すぐに時間外労働となる訳ではなく、清算期間全体で法定労働時間を超えて働いたぶんが、時間外労働として割増賃金支払いの対象になります。一部の企業では、フレックスタイム制を導入すれば無制限に働かせて良いかのような認識がされていますが、フレックスタイム制の場合でも割増賃金が発生することに注意しましょう。なお、時間外労働を従業員に⾏わせるためには、36協定の締結が必要です。

フレックスタイムにおける遅刻・早退への対応

  • フレキシブルタイムの遅刻と早退
  • フレキシブルタイムは、従業員の裁量で自由に労働時間が決めることが可能です。フレキシブルタイムの時間が極端に短いと、フレックスタイム制の趣旨に反しますので、ある程度時間の幅をもって設定されます。従って、フレキシブルタイムでは遅刻や早退は発生しないことになります。

    • コアタイムの遅刻と早退
    • 一方、コアタイムは、従業員に就労が義務づけられている時間帯です。そのため、コアタイムに遅れれば遅刻、コアタイム中に退勤すれば早退として取り扱われます。ただし、フレックスタイム制の性質上、コアタイム中に遅刻や早退が発生しても清算期間の総労働時間を満たしている限りは、賃金カットは難しいため、就業規則にコアタイムの遅刻や早退についてペナルティを別に規定するなど、適切なルール作りが必要です。なお、コアタイムを設ける場合は、開始時刻と終了時刻を就業規則で定める必要があります。

      フレックスタイム導入のメリット・デメリット

      フレックスタイム制のメリットには、プライベートと仕事で自由に時間を配分できるため、ライフワークバランスの向上により、従業員の労働生産性アップが期待できる点があるでしょう。また、従業員が働きやすい環境を整備することは、企業のイメージもアップにも繋がるため、フレックスタイム制の導入は企業にとってもメリットが大きいといえるでしょう。
      一方、デメリットとしては、従業員の勤務時間にばらつきが発生するため、コミュニケーションが取りにくくなったり、勤務時間の管理が複雑になったりする恐れがあります。対策としては、定例の全体ミーティングの設定や、フレックスタイム制に対応した勤怠管理システムの導入などが有効です。

      企業のフレックスタイム制の導入事例

      NTTドコモ

      NTTドコモでは積極的に働き方改革を行っており、フレックスタイム制も導入しています。午前10時から午後3時がコアタイムで、従業員は午前7時から午後10時までの間で勤務時間を自由に決められるように設定しました。セミナーなどの自己研鑽やプライベートのさまざまなイベントへの時間確保をしやすくすることで、仕事へのモチベーションアップや生産性の向上を実現しています。

      アサヒビール

      アサヒビールでは、全従業員が安全で健康に働ける環境をつくることを企業のミッションとしています。このような取り組みの一環として、フレックスタイム制度が導入されました。コアタイムを含む従来の制度のほかに、コアタイムが含まれないスーパーフレックス制度も採用するなど、従業員のより柔軟な働き方を認めています。

      住友商事

      住友商事でも、テレワーク制度およびスーパーフレックス制度が導入されています。従業員が自らの労働時間を管理することで、最大限のパフォーマンス発揮を後押しすることが目的です。住友商事では、働き方改革を策定する全社横断的なプロジェクトチームを発足させており、有給休暇の取得促進や毎週金曜日を対象とするプレミアムフライデーズの導入など、オフィス環境やワークスタイルの見直しを積極的に行っています。

      まとめ

      フレックスタイム制は、テレワークや、子育て中の従業員などの働き方と相性が良いため、今後も多くの企業で導入されていくでしょう。気を付けなければならない点としては、フレックスタイム制においても、企業による労働時間の把握や時間外割増手当は必要なので、労務管理業務が複雑になり、企業の負担が増える可能性があることです。しかし、フレックスタイム制導入によって、想定以上のプラスの効果があった企業も多いため、メリットやデメリットを考慮したうえで導入を検討してみると良いでしょう。

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