パートにも有給は必要?有給休暇付与時の注意点を解説します

2022年6月22日

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従業員の心身の健康のため導入が義務付けられている有給休暇ですが、パートで働く従業員にも有給休暇の付与が義務付けられています。しかし、パートで働く従業員の労働時間は正社員に比べて変則的であるため、付与すべき有給休暇の日数には注意が必要です。今回はパートで働く従業員の有給休暇取得条件、休暇日数の計算方法、有給休暇を付与する際の注意点について詳しく解説します。

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パートで働く従業員にも有給休暇は付与される

正社員やパートなどの区分に関係なく、以下の要件を満たしたすべての従業員に有給休暇を与えなければなりません。有給休暇付与の条件や考え方を整理しましょう。

有給休暇付与の要件は2つある

有給休暇が付与される要件は以下の2つです。該当する従業員に対しては有給休暇の付与の義務があります。

  • 雇入れの日から6ヶ月継続勤務
  • 全労働日8割以上出勤
  • 継続勤務とは企業における在籍期間を意味します。例えば、定年退職者を嘱託社員として再雇用した場合などは、継続勤務として扱わなければなりません。また、業務上の怪我や病気で休んでいる場合や育児休業や介護休業を取得した期間などは、出勤したものとして取り扱う必要があります。加えて、会社都合の休業期間などは全労働日から除外する必要があるため気を付けましょう。

有給休暇は次年度へ繰り越せる

有給休暇は取得後に使用しない場合は、次年度へと繰り越しが可能です。ただし、有給休暇は発生した日から2年間で時効により消滅してしまうので注意しましょう。日本では、時効を迎えて消滅してしまう有給休暇の日数が多く問題になっています。企業としては、従業員に有給休暇の残数と有効期限を認識させる取り組みが重要です。正社員だけではなくパートで働く従業員の有給休暇の取得状況にも配慮した、良好な職場環境の構築を心がけましょう。

時間単位の有給休暇の取得について

有給休暇は1日単位での付与が原則ですが、労使協定を結べば1時間単位で与えられます。労使協定で以下の項目についてルールを定めましょう。

  • 時間単位の有給休暇を与える従業員の範囲
  • 時間単位の有給休暇として与えうる年有給休暇の日数
  • 有給休暇1日の時間数
  • 1時間以外の時間を単位とする場合の時間数

ただし、時間単位で有給休暇を申請できる上限は1年で5日分までと定められています。なお、労使協定で時間単位の有給休暇の取得について取り決めたら、就業規則への記載を忘れないようにしましょう。

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有給休暇の付与日数の考え方を整理しよう

フルタイムの場合

まずはフルタイムで働いている方の有給休暇の付与日数を見てみましょう。

継続勤務年数(年) 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5以上
付与日数(日) 10 11 12 14 16 18 20

パートなど所定労働日数が少ない場合

パートなどの所定労働日数が少ない従業員の有給休暇は、以下の表のように所定労働日数に応じて比例付与されます。

週の所定
労働日数
年間の所定労働日数 継続勤務年数
0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5以上
付与日数 4日 169日~216日 7 8 9 10 12 13 15
3日 121日~168日 5 6 6 8 9 10 11
2日 73日~120日 3 4 4 5 6 6 7
1日 48日~72日 1 2 2 2 3 3 3

有給休暇を付与する際の注意点

就業規則に記載する

有給休暇は就業規則の絶対的必要記載事項に含まれており、考え方やルールなどを必ず記載する必要があります。有給休暇の就業規則への記載項目の例を見てみましょう。

  • 発生要件
  • 付与日数
  • 比例付与
  • 取得手続
  • 時季変更権の行使
  • 計画的付与
  • 基準日の設定と分割付与
  • 有給休暇の消滅
  • 時間単位の付与

有給休暇の付与日数や付与方法など、就業規則に分かりやすく記載しましょう。自社で関連する項目は忘れずに明記してください。

年5日取得義務を徹底する

2019年4月から年に10日以上の有給休暇が付与される従業員を対象に、年5日以上の有給休暇を取得させることが企業の義務となりました。フルタイムだけでなくパートで働いている従業員であっても、以下の例のような条件に当てはまるケースがあるので注意しましょう。

  • 週所定労働日数が4日で勤続年数が3.5年以上
  • 所定労働日数が3日で勤続年数が5.5年以上

上記の場合、パートの場合でも年の有給休暇付与日数が10日以上に当てはまります。該当する従業員に対しては年5日の有給休暇を取得させるように徹底しましょう。

不利益な取り扱いは禁止されている

労働基準法136条では、有給休暇を使用する従業員に対して不利益な取り扱いはしてはならないと定めています。有給休暇は従業員に保障されている権利であり、仕事を休むことでデメリットが生じてはなりません。具体的な不利益な取り扱いの例を見てみましょう。

  • 賃金の減額を行う
  • 賞与の算定で有給休暇取得日を欠勤扱いにする
  • 有給休暇の取得を抑制する

従業員が有給休暇の取得を躊躇するような職場環境は改善が求められます。ライフワークバランスに優れた企業を目指しましょう。

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まとめ

有給休暇は企業に勤める従業員にとって欠かせない権利です。パートで働く従業員であっても、要件を満たしていれば有給休暇は必ず付与しなければなりません。有給休暇を正しく付与し取得率を高めることは、従業員のストレスや疲労を解消します。働き方改革の推進もあり、従業員の積極的な有給休暇の取得が必要とされています。継続的に仕事で良いパフォーマンスを維持するためにも、有給休暇を取得しやすい企業の雰囲気作りが求められているのです。パートや正社員などすべての従業員が健康に働ける職場環境を構築しましょう。

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