ポピュレーションアプローチとは?ハイリスクアプローチと比較して解説

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ポピュレーションアプローチとは、リスクの大きさに関わらず集団全体に対して同一の環境整備を実施し、全体としてのリスクを低下させる取り組みのことを指します。一方、健康リスクを抱えている人の中から、特に重度なリスクを持つ患者を洗い出し、その人からリスクを低下させる取り組みをハイリスクアプローチと呼びます。ポピュレーションアプローチはハイリスクアプローチと比べると、全体的なリスク軽減を行うことができ予防的な効果が期待できる反面、費用対効果という面では劣ります。そのため企業は、ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチを併用して、リスクの低下を行いましょう。

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ポピュレーションアプローチを実施しよう

ポピュレーションアプローチとは

ポピュレーションアプローチとは集団全体を良い方向へとシフトさせる取り組みを指す言葉です。健康リスクの改善へ向けた一次予防として用いられており、具体例としては以下が挙げられます。

  • 健康増進イベントを開催する
  • 健康データを可視化する
  • 運動を促進する
  • 食生活改善を促す
  • メンタルヘルス対策を行う

対象を限定していないので、集団全体の潜在的な健康リスクの予防や軽減に効果を発揮する手法です。健康日本21による健康意識の底上げや働き方改革の影響もあり、ポピュレーションアプローチが注目されるようになりました。

ポピュレーションアプローチのメリット

ポピュレーションアプローチの代表的なメリットを以下にまとめました。

  • 全体に効果がある
  • 発症者の減少効果が大きい
  • 集団からハイリスク者を選ぶ手間が省ける

集団全体へ早い段階からアプローチできるため影響が大きくなり、多くの人々の健康増進や疾病予防に対して効果が期待できます。また、ハイリスク者を選ぶ手間もかからないため、スピーディーな取り組みの実施が可能です。

ポピュレーションアプローチのデメリット

一方、ポピュレーションアプローチには以下のようなデメリットもあります。

  • 個人への効果が低い
  • 健康格差が拡大する恐れがある
  • 費用対効果が低くなる場合がある

個人への効果は後述するハイリスクアプローチと比べると低く、不十分な介入では健康格差を拡大させてしまうリスクがあることは認識しておかなくてはなりません。また、目標などを定めずに漫然と実施した場合、費用対効果が低くなる恐れもあります。

ハイリスクアプローチとの併用が効果的

ポピュレーションアプローチだけでなくハイリスクアプローチと併用すると効果を高められます。それぞれのメリット・デメリットを理解して、対象とする集団や健康課題に応じた適切なアプローチ方法を選択しましょう。

ハイリスクアプローチとは

ハイリスクアプローチとは二次予防として用いられる手法で、健康リスクが高い人を対象とした取り組みを指す言葉です。リスクを持っている方をスクリーニングして、行動変容を促すような指導などを実施します。ハイリスクアプローチの具体例は以下の通りです。

  • 個人へ保健指導を行う
  • 高血圧対策を実施する
  • 特定保健指導体制を整備する

ハイリスクアプローチは個人への保健指導以外にも、ハイリスクグループへの教育や基盤整備なども含まれます。

ハイリスクアプローチのメリット

ハイリスクアプローチの主なメリットとしては以下が挙げられます。

  • 個人への高い効果が望める
  • 対象を絞れる
  • 費用対効果が高い

ハイリスクアプローチは疾病のリスク要因を持つ方への取り組みが中心となるため、特定のターゲットに対して高い効果で健康リスクを予防できます。また、ハイリスクグループに対して的確な手法で対応できるので、費用対効果にも優れます。

ハイリスクアプローチのデメリット

ハイリスクアプローチの主なデメリットについても認識しておきましょう。

  • 成果は一時的な場合が多い
  • 全体への波及効果が小さい
  • 有効に機能しないケースがある

ハイリスクアプローチの取り組みで効果が出たとしても、成果を継続させることは簡単ではありません。事後の適切なサポートや長期的な治療の供給がなければ、健康リスクは再発してしまいます。加えて、全体への波及効果が小さいのでポピュレーションアプローチとの併用が推奨されます。

ポピュレーションアプローチを導入するステップ

健康課題を明確にする

まずは、以下の方法で健康課題を明確にしましょう。

定量的に現状を把握することで、社内の健康課題が見える化されます。また、経年変化や他社との比較においても自社の立ち位置を確認できるので、非常に有効なデータとして活用できます。

健康課題に優先順位をつける

次に、明確になった健康課題に対して、以下の要素を考慮して優先順位をつけましょう。

  • 健康経営への影響の大きさ
  • 企業課題との関連性
  • 緊急性
  • 実現可能性
  • 予算
  • 従業員の関心の高さ

明確になった健康課題に対して上記の要素ごとの評価で重みづけして、点数の高い順に優先して取り組みをスタートさせましょう。

目的と具体策を決定する

解決したい課題が集団に対する健康意識の改善などである場合には、ポピュレーションアプローチが最適です。万歩計を配布して運動を促進させるなど、具体的な施策を実施してみましょう。なお、健康リスクの高い方を対象として個別に支援を行いたい場合にはハイリスクアプローチが有効です。必ずどちらか一方を選ばなければいけないことはないので、必要に応じて2つのアプローチ方法を組み合わせてみましょう。

まとめ

集団全体を良い方向へとシフトさせる取り組みであるポピュレーションアプローチは、健康増進イベントを開催するなど多くの企業が実践しています。同様に健康リスクが高い方を対象としたハイリスクアプローチも重要な取り組みです。健康経営を推進していくためには、従業員が自律的に健康を増進できるように環境を整備していくことが大切です。企業としては自社の健康課題を正しく把握して、双方向から最適な解決策を模索するようにしましょう。

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