社会的時差ボケとは?社会的時差ボケが従業員に及ぼす影響と解決策について

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社会的時差ボケとは、体内時計の乱れによって時差ボケのような症状が出ることを指します。通勤のある平日に睡眠不足を我慢し、その睡眠不足を補うために休日に寝溜めをすることでも社会的時差ボケは発症します。社会的時差ボケによって、睡眠不足が蓄積されると業務パフォーマンスの低下だけでなく、従業員の健康にも害を及ぼします。社会的時差ボケを治すためには、平日・休日問わず就寝時間や起床時間を規則正しくすることが必要です。

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社会的時差ボケとは?

生活リズムの乱れで生じる時差ボケ状態

社会的時差ボケとは、生活リズムの乱れによって生理的な体内時計と社会の動きのズレが生じ、時差ボケのような症状が出ることです。英語では「Social Jetlag(ソーシャル・ジェットラグ)」と呼ばれます。ヒトの体内時計のリズムは、個人差はあるものの朝に目覚めて夜に眠くなることが一般的です。社会の動きも、朝に仕事や学校が始まり、夕方に終わることがほとんどでしょう。生理的な体内時計と社会の動きが一致していても社会的時差ボケが生じてしまう原因は、「休日の寝だめ」です。

休日に寝だめをすることで、平日と休日との間で睡眠リズムのズレが生じてしまいます。社会の動きに合わせた平日の睡眠と、本来活動している時間に好きなだけ寝る休日の睡眠によって、社会的時差ボケを引き起こしてしまうのです。休日の寝だめでは、日ごろの睡眠不足は解消できません。毎週のように寝だめを繰り返していると、睡眠リズムを乱して悪循環に陥るということを認識しましょう。

社会的時差ボケによって生じるリスク

社会的時差ボケは、約24時間周期で刻まれる体内時計が乱れることによって、翌週の眠気や疲労を増強する原因になります。深刻化すれば、生体機能にも悪影響を及ぼしかねません。具体的には、強い眠気や不眠、倦怠感、頭痛、めまいなどの症状が現れます。さらには、高血圧や肥満、糖尿病、うつ病、抑うつ状態などのリスクが高まる可能性もあるのです。女性の場合は、月経不順のリスクも報告されています。

良質な睡眠は仕事への意欲を高める

ワシントン州立大学の研究で、良質な睡眠をとることで昼間に気分が高揚し、仕事での成果を上げやすくなり、キャリアアップにつながる可能性があることが明らかになっています。一方で、睡眠不足の人は、ポジティブな気分やチャレンジ精神が低下する傾向が見られました。この研究結果から、良質な睡眠は仕事への意欲を高めるための重要な役割を果たすと言えるでしょう。

良質な睡眠に重要な3つの要素

睡眠のリズム

睡眠から覚醒リズムの安定性、すなわち「規則正しい睡眠」のことです。就寝時刻や起床時刻が安定しない生活が続くと「リズム」が不安定になり良質な睡眠をとれません。不規則な睡眠や夜型の生活はさまざまなホルモンバランスを乱し、血圧や血糖値に悪影響を及ぼします。また、睡眠のリズムが乱れることで、食事のリズムも乱れやすくなるため注意しましょう。

睡眠の質

寝つきや睡眠の継続・持続力など自己評価による主観的な睡眠で、「寝た感じ」のことです。感覚的な評価のため、日中に支障が出るかどうかは別問題となります。「よく眠れた」「ぐっすり眠れた」と感じるのであれば、良質な睡眠の要素のひとつはクリアできていると言えるでしょう。一方、「深く眠れた感じがしない」「夜中に何度か目が覚めてしまった」という場合は、寝室環境の問題や、うつ病や睡眠時無呼吸症候群などの病気のサインの可能性が考えられます。

睡眠の量

脳波測定やデバイスによって測定された客観的な睡眠のことで、「実際に眠れている時間」や「寝つきにかかった時間」のことです。睡眠の量が足りていないと、眠気や集中力低下を引き起こします。ポイントは、自分に合った十分な量の睡眠が確保できていることです。昼間に居眠りやうたた寝をしてしまったり、平日の睡眠時間が6時間未満であったりする状態が続いている場合、睡眠不足の可能性があります。

社会的時差ボケを予防し改善する方法

休日も平日と同じ時間に起床する

休日も平日の起床時間に目覚ましのアラームをセットして、平日と同じ時間に起床しましょう。同じ時間の起床が難しい場合であっても、睡眠リズムを維持できるように平日の睡眠時間+1時間程度にするように心掛けてください。起きたら日光を浴びて、体内時計をリセットして二度寝を防止します。体内時計をより正常に働かせるためには、朝昼晩の食事をしっかりとることも大切です。午前中から頭や体の働きを良くするためにも、特に朝食は必ずとるようにしましょう。

平日は早めの就寝を心掛ける

休日に朝寝坊をするのではなく、平日に早めに就寝するよう心掛けましょう。休日も平日と同じ時間に起床することが難しい人にも効果的な方法です。早めに就寝するためにも、就寝前は明るい光を浴びないようにします。蛍光灯やPC、スマートフォンなどの強い光は、「睡眠ホルモン」のメラトニンの分泌を抑制し、交感神経が優位になり脳が覚醒してしまうためです。寝つきを良くするためにも、夕方以降のカフェインや寝る直前の食事を控えるようにしましょう。

休日の日中帯に少し昼寝する

平日に睡眠不足で休日に眠気を感じる場合は、昼食後から午後3時の間で15~30分以内の昼寝をしましょう。夕方に寝たり、長時間寝たりすると、夜の睡眠に影響してしまうため、計画的に仮眠をとることが大切です。平日と休日の睡眠時間に大きなずれが生じないように意識しましょう。

まとめ

ここまで、社会的時差ボケの概要や良質な睡眠に重要な3つの要素、社会的時差ボケを予防し改善する方法について解説しました。残業が多く従業員の睡眠時間が十分に確保できていない場合は、生産性や意欲の低下などが懸念されます。社会的時差ボケは従業員の心身に悪影響を及ぼすだけでなく、生産性の損失にもつながります。「残業が常態化していないか」「適切な業務量か」など、今一度自社の労働環境を見直してみましょう。

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