高齢者の強みを活かす働き方を紹介!

2020年4月7日

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知識やノウハウを備えた高齢者の登用は、人材不足の解消や生産性向上の面で効果をもたらします。しかし、体力面の問題は無視できず、在宅勤務やフレックスタイム制、ジョブシェアリングなどの他の制度と組み合わせることで、その利点を最大限に活かすことが可能です。今回は、高齢者を雇用するメリットと雇用する際のルール、高齢者にとって働きやすい働き方について解説していきます。

高齢者の雇用状況

現在の日本では、年々高齢化率(総人口に65歳以上人口が占める割合)が上昇しています。内閣府が発表しているデータによれば、2018年時点の高齢化率は28.1%におよび、政府は急速に進む高齢化に対応するために、事業主に対して高齢者の雇用を確保する法律を整備してきました。

法律の整備状況

高齢者の雇用に関する法律として、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(以下「高年齢者雇用安定法」)が定められています。1971年に雇用促進の目的で始まった本法律は、順次アップデートされながら、2013年に希望者全員の65歳までの雇用を義務化する現在の内容になりました。
これを受けて、定年を65歳未満に定めている事業主は、以下の3つのいずれかを雇用確保措置として講じなければなりません。

  • 定年制の廃止
  • 定年の引上げ
  • 継続雇用制度(*)の導入(*:現時点で雇用している高齢社員が希望する場合に、再雇用や勤務延長という形で継続雇用する制度)
  • 現時点でこれらの雇用確保措置は義務化されているため、違反企業に対しては労働局の立ち入りや勧告などが行われます。

直近の雇用状況

厚生労働省は、高年齢者の雇用状況について毎年6月に集計結果を公表しています。161,378社を対象に調査を行なった2019年は、65歳までの雇用確保措置が実施されている企業は全体の99.8%、66歳以上の場合は30.8%、70歳以上の場合は28.9%という集計結果になりました。高齢化はますます進展することが予想されるため、足元では66歳以上の雇用確保措置の実施が急がれています。

高齢者を雇用する際のメリット

事業主は高齢者を雇用することで、法律で定められた義務を全うするだけではなく、さまざまなメリットを享受することができます。

労働力不足の補完

高齢者の雇用は、各事業主が直面する労働力不足に対する一つの解決策になります。高齢者は、加齢によって業務スピードやスタミナが低下しているとはいえ、長年の勤続で培った知識や経験をすぐに失うわけではありません。内閣白書によれば、「働けるうちはいつまでも働きたい」と考えている60歳以上の方は約4割を占めます。制度さえ設計すれば、減少する生産年齢人口を補完する役割を果たしてくれるでしょう。

豊富なノウハウの伝承

高齢者を継続的に雇用するメリットとして、知識や経験などのノウハウをスムーズに次世代に継承できることが挙げられます。一般的に、業務の進め方はマニュアルの形で残すものですが、重要な局面における意思決定や暗黙知などをすべて明文化するのは容易なことではありません。豊富な経験を持つ高齢者が社内にいることで、次世代を担う若手社員は過去の教訓を日々の事業活動に活かすことができます。

助成金の受給

事業主は、高齢者の雇用によって助成金を受給することができます。厚生労働省は、「65歳超雇用推進助成金」、「特定求職者雇用開発助成金」、「生涯現役企業支援助成金」を整備しています。

65歳超雇用推進助成金

  1. 65歳超継続雇用促進コース:65歳以上の雇用確保措置を行なった事業主が対象です。定年の引上げ幅や条件、60歳以上の雇用保険被保険者数に応じて支給額が変動します。
  2. 高年齢者評価制度雇用管理改善コース:高齢者の雇用に際して、職業能力評価制度や健康管理制度を整備した事業主が対象です。制度設計に要した経費に、一定の比率を乗じた金額を受給することができます。
  3. 高年齢者無期雇用転換コース:50歳以上かつ定年年齢未満の有期雇用契約労働者を、無期雇用転換させた事業主が対象です。1事業所の申請年度あたり10人までという上限つきで、1人あたり38~60万円を受給することができます。

特定求職者雇用開発助成金

  1. 特定求職者困難コース:高年齢者や障害者などの就職困難者を、ハローワークの紹介を通じて雇用する事業主が対象です。決められた助成対象期間に15万~40万円を受給することができます。
  2. 生涯現役コース:65歳以上の離職者を、ハローワークの紹介によって高年齢被保険者として雇用する事業主が対象です。決められた助成対象期間に20万~35万円を受給することができます。

生涯現役企業支援助成金

これから事業を開始する、あるいは事業開始してから間もない事業主が対象です。雇用創出にかかった費用に1/2~2/3の助成率を乗じた金額を受給することができます。

高齢者を雇用する際のルール

冒頭で紹介した通り、高齢者の雇用に関しては高年齢者雇用安定法が定められていますが、実際に高齢者を雇用するにあたっては、社内制度の整備が不可欠です。ここでは、改めて事業主が遵守しなければいけない公的ルールと、整備すべき社内ルールについて紹介します。

公的ルール

高齢者の雇用にあたって、事業主は65歳までの雇用機会確保措置に加え、いくつかの公的ルールを守る必要があります。1つ目が、中高年齢離職者に対する再就職の援助です。45歳以上65歳未満の中高年齢社員を解雇する場合は、再就職支援を行う努力義務があります。2つ目が、高年齢者雇用状況報告義務です。毎年6月にハローワークに報告用紙を提出します。3つ目が、有期雇用労働者の無期転換申込権の特例手続きです。有期労働契約社員が5年以上勤続した場合は無期転換申込権が発生しますが、定年後に高齢者を雇用する場合は、無期転換申込権を特例的に除外できる場合があります。

社内ルール

高齢者を雇用する際には、勤務時間や職務内容などの社内ルールを明確にする必要があります。勤務時間が週20時間に満たない場合は、助成金の対象外となる場合があるので注意しましょう。また、これまでの業務を継続するか新たな役割を担うかなど、希望者がモチベーション高く働ける職務設定が求められます。さらに、健康管理にも気を配る必要があります。体力が落ちている高齢社員が健康に働くことができるよう、周囲の社員に協力を呼びかけたり、管理ツールを導入したり、何かしらの対策を考えましょう。

高齢者にとって働きやすい働き方

高齢者を雇用することで事業主にはメリットがありますが、どのような働き方が当人にとってもベストなのでしょうか。ここでは、高齢者にとって働きやすい働き方について、労働条件や職務内容の点から説明します。

労働条件

体力が落ちている高齢者にとって、労働条件は大切な要素です。多くの高齢者が65歳を超えても働きたいと考えている一方で、週5日8時間のフルタイム勤務は現実には難しい場合があります。研究によれば、およそ6割の高齢者が週3~4日の勤務を望んでいます。事業主は高齢社員の希望にきちんと耳を傾けたうえで、労働時間・日数を決めましょう。

職務内容

職務内容についても明確にしておく必要があります。高齢者が希望する職務と遂行可能な職務は異なる場合があります。当人にどんなスキル・経験があるかを査定し、意欲的に取り組むことができる職務内容を充てましょう。例えば、マネジメント経験が長かった高齢社員には人材育成業務を担当させ、エキスパートとしての経験が長い人にはマニュアル作成業務を担当させます。それぞれの強みを生かしていきいきと働ける環境をつくることが、高齢者雇用の成功への近道です。

まとめ

これからますます少子高齢化が進み、生産年齢人口が減少していくことが予想されます。身体が動くうちはできる限り長く働きたいと考えている高齢者は多く、事業主が公的ルールを遵守しながら社内ルールを整備すれば、労働力不足を補うばかりでなく技能伝承の点でもメリットがあります。就労を希望する高齢者の経験や適性をきちんと見極め、いきいきと働ける環境をつくりましょう。

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