限定正社員とは?正社員との違いや導入の注意点を解説します

2022年7月8日

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限定正社員とは、勤務地・労働時間・職務を通常の正社員に比べ限定した正社員のことです。現在働き方改革の推進が求められていますが、限定正社員制度の導入によって転勤やフルタイム勤務が難しい人の雇用が可能になり、働き方の多様化を実現することができます。また企業側としても、安定的に労働力を得られるというメリットがあります。今回は、限定正社員の内容、正社員や契約社員との違い、限定正社員の種類、限定正社員導入のメリット・デメリット、導入時の注意点を解説します。

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限定正社員を導入しよう

限定正社員とは

限定正社員とは、勤務地域・労働時間・職務内容のいずれかを限定して働く正社員です。多様な正社員という呼ばれ方をすることもあります。従業員のワークライフバランスの支援や優秀な人材の確保、離職防止などのために導入する企業が増加しています。労働時間や勤務地に制限がある労働者にとっては、理想的な勤務形態の1つです。

正社員や契約社員との違い

正社員は転勤、職種変更や配置転換、時間外勤務などの労働時間に関して、就業先の規定に従います。限定正社員は、限定された労働条件以外は正社員と同じ労働契約を結んでいるため、待遇面に大きな差はありません。一方で、契約社員との大きな違いとして、雇用期間の定めの有無があります。また、契約社員は非正規雇用であるため、待遇や福利厚生面で限定正社員と異なる場合があります。

限定正社員には3つの種類がある

  • 勤務地限定正社員
  • 勤務地限定正社員とは、特定の勤務地や地域で働く社員です。転勤や遠距離通勤が困難な従業員を長期的に雇用したい場合や、地域に根ざした人材を育成したい場合などに活用されます。企業によって異なりますが、規定内容の例は以下の通りです。

  1. 特定の事業所に限定して勤務し、異動は全くない
  2. 通勤範囲内での異動がある
  3. 都道府県をまたいだ異動があるが、転居は伴わない
  • 職務限定正社員
  • 職務限定正社員とは、限定された業務内容や職務内で働く社員であり、専門的な技術を要する業務や資格が必要な仕事で採用されます。専門性の高いプロフェッショナルな人材を育成したい場合や、ある種の業務に最適な人材を確保したい場合に活用される雇用形態です。

  • 勤務時間限定正社員
  • 勤務時間限定正社員とは、1日の勤務時間や働く時間帯を制限した社員です。所定労働時間が通常の正社員よりも短い場合や、残業などの時間外労働が免除されている場合があります。育児や介護、または体調面の都合により常勤で勤務することが困難な人材に適用される雇用形態です。

限定正社員導入のメリット・デメリット

メリット1:多様な人材を活用できる

労働条件を限定することで、通常条件での雇用が難しい人材に対しても門戸を開くことができます。安定した労働力を確保するためには、より幅広い人材と出会う機会が重要です。特に職務限定正社員の場合、専門的な能力を持った人材の雇用も可能であるため、会社にとって大きなメリットになります。

メリット2:ワークライフバランスを実現できる

従業員が生活に合った労働条件を選択することで、多様な働き方が可能になります。介護や育児など家庭の事情や、体調面の変化で離職せざるを得なかった従業員の雇用継続にも効果的です。ワークライフバランスが実現しやすい職場環境は、従業員のモチベーション向上にもつながります。

メリット3:地域に根ざした事業を展開できる

勤務地限定正社員の登用により、その地域に密着したサービスが提供できます。また、同じ地域で長く働き続けることで、従業員の地域理解が深まる点もメリットです。地元ニーズを理解した上で事業を展開し、地元客や固定客からの信頼を得られれば、安定した顧客獲得も見込めます。

デメリット:待遇のバランスが難しい

正社員と限定正社員の待遇が同等である場合、残業や転勤を伴わない限定正社員と待遇が変わらないことが正社員の不満の種になる可能性があります。反対に待遇差がありすぎると、正社員とほぼ変わらない条件で働く限定正社員の不満を招きかねません。限定正社員を導入する際には、正社員と待遇が公平になるよう十分考慮し、双方が納得して働ける環境を整える必要があります。

限定正社員導入時の注意ポイント

限定の内容を明示しよう

限定する具体的な内容や待遇を就業規則で定め、労働契約を結ぶ際に明示しましょう。限定の内容を労働者が十分に理解することにより、勤務開始後のトラブル回避につながります。

限定正社員への転換制度を設けよう

非正規社員または正社員から限定正社員へ転換できる制度を設けることで、優秀な人材の確保・定着、多様な人材活用が可能になります。従業員にとっても、キャリアアップや処遇改善の機会、仕事と家庭の両立など、さまざまな可能性が広がるメリットがあります。

労使で十分なコミュニケーションを取ろう

限定正社員の導入・運用については、従業員が抱える問題やニーズを事前にヒアリングした上での検討が必要です。従業員が限定正社員について理解することで、円滑な導入・運用が可能になります。

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まとめ

働き方の多様化に伴い、限定正社員を導入する企業が増加しています。一般の正社員の条件では就労が難しかった人材の確保や、優秀な人材の採用などにつながり、企業と従業員双方にメリットがあります。限定条件以外は一般の正社員と変わらないことから、待遇面についてはバランスの取れた対応が必要です。導入に際しては、新規で限定正社員を採用するだけではなく、既存の社員が限定正社員へ転換できる制度も重要になります。従業員のライフワークバランスを守り、よりよい職場環境とするためにも自社に合った限定正社員制度を活用しましょう。

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