私傷病休暇とは?私傷病休暇の内容と期間について解説

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私傷病休暇とは、業務外の病気や怪我などが原因で就業できない従業員に対して、企業が一定期間の就業を免除する制度です。私傷病休暇の内容と期間については、法律による規定は存在せず、各企業が規定します。そのため、私傷病休暇期間は、3ヶ月程度と短い期間を設けている企業もあれば、1〜2年と長い期間を設けている企業もあり、企業によって様々です。また、欠勤日の初日から1ヶ月を有給とする場合や、休職期間中を無給にする場合など、休暇中の給与ルールも各企業でそれぞれ異なります。

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私傷病休暇とは?

私傷病休暇とは、従業員が業務外で病気や怪我を患ったときに利用できる休暇の制度です。法律上の制度ではないため、企業が休暇期間などさまざまな事項を就業規則で定めて私傷病休暇を設計できます。

就業規則での規定

私傷病休暇は企業がある程度自由に設計できる制度ですが、制度を設けるのであれば就業規則で規定する必要があります。「事業場の全労働者に適用される定めに関する事項」にあたるので、労働基準法で就業規則への記載が義務づけられているのです。
また、設計の自由度が高いとはいえ、労働契約法や民法の一般原則を前提にして定めることが求められます。

私傷病休暇の期間

私傷病休暇の期間については、勤続年数に応じて6ヶ月から2年の間で差を設けている企業が多いです。また私傷病休暇を与える最低勤続期間は、6ヶ月や1年とするのが一般的と言えます。 制度の濫用を防ぎ公平を図る観点から、復職後の再休職が3ヶ月以内あるいは6ヶ月以内の場合には復職前後の期間を通算して扱うよう定めることが多いです。

私傷病休暇のメリット

私傷病休暇の制度には、従業員にとっても企業にとってもメリットがあります。

  • 従業員にとってのメリット

長期療養を必要とする病気や怪我を負ったあとに復職のチャンスがないと、従業員は解雇に直面することになります。私傷病休暇制度により解雇が猶予されることで、従業員は安心して療養に専念することができるのです。

  • 企業にとってのメリット

まず、私傷病を患った貴重な人材を継続的に確保できます。また、私傷病休暇制度の存在により、他の従業員も安心感を持って働けるのです。多くの従業員が企業に定着し、モチベーションも向上します。さらに、期待できるのは生産性の向上です。病気や怪我を持つ人の雇用責任を維持することで、企業は社会的責任を果たし自社イメージの向上を図れます。

私傷病休暇中の給与など

給与・賞与の扱い

私傷病休暇中に従業員は労働を提供できないので、企業が対価としての給与を支払う必要は法律上ありません。賞与についても同様に解されています。
ただし、賞与査定期間のうち休暇前の勤務実績に対しては賞与を支給する企業が多いです。給与を一部または全額支払うことにしている企業も、実際には過半数に及びます。
なお、賞与が年4回以上ある場合、傷病手当金の支給額算定においては賞与が給与と同様に扱われるので従業員にとって不利です。

社会保険料の扱い

健康保険と厚生年金の社会保険料は、従業員が在籍している限り企業・従業員とも負担分を納付する必要があります。保険料算定の基礎となる期間が休暇前を含み給与が支払われていればもちろん、給与の支払いがなくても低額の社会保険料が算定されるからです。
私傷病休暇中に給与の支払いがない場合には控除ができないので、企業は従業員の負担分を徴収する必要があります。従業員に振り込んでもらう方法のほかに、傷病手当金を企業が代理受領してそこから社会保険料を控除し残額を従業員に支給する方法もあります。

傷病手当金について

傷病手当金は、私傷病休暇中に給与を受けられない従業員の生活を保障する健康保険の制度です。
私傷病休暇に入った4日目から休暇終了までの期間が支給の対象になります。受給期間は最長1年6ヶ月です。
給与額の3分の2が支給されます。より正確に言うと、1日あたりの支給額は直近12か月の標準報酬月額平均額を45で割った金額です。給与の支払いがあっても、傷病手当金の額より少なければ差額が支給されます。

私傷病休暇開始から終了までの流れ

休職開始までの流れ

  • 従業員が私傷病休暇取得を申し出る
  • 企業は、診断書や健診・検診・精密検査の結果などで申し出の医学的根拠を集める
  • 企業が私傷病休暇の要否を判断する
  • 判断にもとづいて、休職命令を出す

休職期間満了前後の流れ

  • 休職期間満了前に、休職期間の延長・短縮・中止の要否を判断する
  • 従業員が職場復帰を申し出て、職場復帰可能の判断が記された診断書を提出する
  • 企業が診断書を精査する
  • 産業保健スタッフと従業員との面談を実施して、従業員の状態を確認する
  • 企業が職場復帰の可否を判断する
  • 判断にもとづいて、職場復帰命令を出す
  • 職場復帰後しばらくは、管理職者の観察・監督や産業保健スタッフによる面談によりフォローアップする
  • フォローアップを終了する

うつ病などの精神疾患の場合

  • うつ病などのメンタルヘルスの病気で私傷病休暇を与える場合には、追加して以下の手続きを検討します。
  • プライバシーの保護に細心の配慮をする
  • 職場復帰前に、リワーク支援プログラムに参加させる
  • 職場復帰前に、模擬出勤・通勤訓練・試し出勤をさせる
  • 職場復帰後の労働負荷を軽減させ、段階的に原状復帰させる
  • 必要であれば、異動・配置転換を行う

まとめ

私傷病休暇は法律上の制度ではなく、企業が任意に設ける制度です。しかし、現在では過半数の企業が私傷病休暇制度を採用しています。人手不足の進行が予想される今後、従業員が長く安心して働ける環境を整備することは、企業にとってよりいっそうの関心事となるでしょう。私傷病休暇を導入する企業は増加していくことが予想されます。

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年次有給休暇の基本ルールと取得義務化の注意点について解説!

年次有給休暇の基本ルールと取得義務化の注意点について解説します

目次

  • 1.年次有給休暇5日の取得義務化とは?
  • 2.年次有給休暇についておさらい
  • 3.年次有給休暇5日取得義務化の注意点
  • 4.企業が作成・保管する「年次有給休暇管理簿」とは?
  • 5.企業が行うべき対応
  • 6.AKASHIで従業員の休暇をひとめで管理
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