タレントプールとは、企業が将来的な人材確保や育成のために、あらかじめ蓄積しておく人材リストやデータベースのことを指します。タレントプールを活用し、必要なスキルや経験を持った候補者を予め把握することで、急な採用ニーズに対応しやすくなります。また、タレントプールから直接候補者を選定することができるため、採用コストも削減できます。タレントプールを活用するためには、古くなった候補者の情報を定期的に更新する必要があります。候補者のデータを分析し、最適な人材を検出するためのツールを獲得しましょう。
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タレントプールとは
タレントプールとは企業が優秀な人材情報をデータベース化して、将来的な採用候補者として活用できるように準備しておく仕組みのことです。才能を意味する「タレント」と、蓄えることを意味する「プール」を組み合わせた言葉として使用されるようになりました。このタレントプールは効率良く効果的な採用活動を実施するためのデータベースとして、企業で利用されるケースが広がっています。
タレントプールの対象者
タレントプールの対象者は将来的に自社で採用する可能性があるすべての人材です。例えば、以下で挙げるような人材情報をタレントプールで蓄積します。
- 既に自社に関心を持っている方
- 内定を辞退した方
- 採用に至らなかった方
- 以前に自社で勤務していた方
- 自社のセミナーに参加した方
- 転職イベントに参加した方
- SNSでコンタクトがあった方
こうした少しでも採用する可能性のある人材の情報を蓄積しておくと、人員が必要になった際にすぐにアクションを起こせます。人材にスムーズにアプローチできる準備を進めて、採用活動の効率化を目指しましょう。
タレントプールが注目される背景
タレントプールが注目される背景としては、企業の人材獲得競争が激化していることが挙げられます。人材の需要が高まっている主な要因は以下の通りです。
- 少子高齢化により労働力人口が減少している
- グローバル化によって人材の流動化が進んでいる
- 多様な働き方が広がっている
こうした影響を受けて、企業は優秀な人材の確保がますます難しくなっています。そこで、最適な人材を見つけ出すための新たな戦略として、多くの企業でタレントプールが採用されているのです。
タレントプールのメリット
採用コストを削減できる
タレントプールを導入すると、採用コストを抑えられます。タレントプールに登録している人材には直接アプローチできるので、求人広告・人材紹介・セミナーなどの費用を削減可能です。例えば、個別にメール・電話・SNSなどでコンタクトを取って、採用に向けたアクションを起こせます。また、タレントプールであれば求人広告のように掲載期間によって、料金が増えてしまう心配もいりません。さらに、登録された人材情報も厳選するので、ほかの手法よりも人事担当者の方の労力も軽減できます。このように、採用活動を効率的に実施できるので、タレントプールはコスト削減に有効な手法です。
急な採用ニーズに対応しやすくなる
急な採用ニーズに対応しやすくなる点も、タレントプールのメリットです。事業を進めていると急な人員補充や組織変革の必要性に迫られるケースも少なくありません。そうした際にもタレントプールが用意されていれば、すぐに人材を補充するためにアプローチできます。また、特定の専門知識が必要になっても、タレントプールを見ればプロフェッショナルな人材に対してコンタクトが可能です。このように、さまざまな採用ニーズに対して、タレントプールがあればスムーズに対応できます。
潜在層にアプローチできる
タレントプールを活用できると、就職・転職市場に出ていない潜在層にアプローチが可能です。日本は積極的に転職活動していない潜在層が多いといわれています。 将来的に転職したいと考えていても、まだほかの企業からアプローチを受けていないという人材も少なくありません。そこで、タレントプールを運用してこうした潜在層と接点を持ち続ければ、候補者が転職を考えた時にすぐにアプローチできます。人材獲得競争が激化している現代において、大きなアドバンテージを獲得できるのです。
タレントプール活用のポイント
人材要件を定義する
まず、人材要件を定義しましょう。人材要件で定義が必要な主な項目は以下の通りです。
- 年齢
- 学歴
- 経験
- スキル
- 資格
- 性格
- 価値観
- キャリアビジョン
人材要件ではなるべく具体的に定義できるように心がけましょう。自社で求めている明確な人物像を定義することで、採用活動を円滑に進められます。
人材データベースを構築する
次に、人材データベースを構築しましょう。ここでは、人材情報を闇雲に追加してしまうのではなく、データベースに入れる基準を明確にする工夫が大切です。具体的には人材要件におけるマストとベターの条件をはっきりさせて、情報を整理してみましょう。マスト条件をクリアしていない方を登録しないだけでも、人材データベースの質をアップできます。なお、人材データベースは定期的に更新して、常に最新の情報にアクセスできるようにしましょう。
候補者と定期的にコンタクトを取る
人材データベースを構築できたら、候補者と定期的にコンタクトを取りましょう。候補者からの自社への関心度を高めるための取り組みが重要です。候補者へのコンタクト方法の具体例を以下にまとめてみました。
- メールする
- SNSで記事を投稿する
- メールマガジンを送付する
- イベントを開催する
もし、何もコンタクトがなければ、時間の経過とともに企業への興味は薄まってしまいます。候補者の関心を維持するために、定期的なアプローチを実施しましょう。そうすることで、適切なタイミングでスカウトも実行しやすくなります。
まとめ
人材獲得競争が激化しており、少しでも採用の可能性をアップさせるためにタレントプールを導入する企業が増えてきました。従来の採用手法だけでなく、タレントプールのような人材データベースの必要性が高まっています。タレントプールがあれば急な採用ニーズに対応しやすくなるだけでなく、潜在層にもアプローチが可能です。自社の人材採用の方法を変えたいという方は、タレントプールを導入してみてはいかがでしょうか。