定年が70歳になる?70歳までの就業機会確保に向けたポイントや対応策を詳しく解説します

2022年9月8日

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2021年4月に改正された高年齢者雇用安定法により、70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務となりました。また、65歳未満の定年制を定めている企業に対して、65歳までの就業機会の確保が義務化され、2025年4月までの対応が必要になりました。近年、高年齢者への雇用機会が延長されていることから、いずれ70歳までの定年が義務化になる可能性も十分考えられます。内容を把握するとともに、いつでも対応できる状態にしましょう。今回は、70歳までの就業機会確保の概要、定年制延長の背景やメリット、定年の見直しポイントや企業が講ずるべき対応について詳しく説明します。

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70歳までの定年延長が広がっている

70歳までの就業機会確保について

従来の高年齢者雇用安定法は、65歳までの雇用機会確保を目的として制定されました。企業に義務付けられた措置は以下の通りです。

  • 60歳未満の定年禁止
  • 65歳までの雇用確保措置
  • 定年を65歳未満に定めている企業は、以下のいずれかの措置を行わなくてはなりません。

  1. 65歳までの定年引き上げ
  2. 定年制の廃止
  3. 65歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入

2021年4月の改正により、企業に対し65歳までの雇用確保義務に加え、70歳までの就業機会を確保する努力義務が定められました。少子高齢化や人口減少が進む中、経済社会の活力を維持するために、労働意欲を持つ高齢者が能力を発揮できる環境整備を目的としています。

高年齢者雇用安定法改正のポイント

従来は企業に高年齢者雇用確保措置が義務付けられていましたが、改正後は努力義務に変更されています。企業に求められる措置は以下の通りです。

  • 70歳までの定年引き上げ
  • 定年制の廃止
  • 70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
  • 70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
  • 70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
  1. 事業主が自ら実施する社会貢献事業
  2. 事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業

努力義務に対する考え方

努力義務は、義務と異なり違反した場合の罰則は設けられていません。しかし、違反した企業は、厚生労働大臣からの指導や助言を受ける可能性があります。企業が努力義務を怠ったことにより、従業員が何らかの不利益を被った場合は、損害賠償請求を受けるリスクも考えられます。また、法令で定められている以上、労働条件の向上を図るよう努めなくてはなりません。

70歳までの定年延長によるメリット

安定した労働力を確保できる

近年は各種業界で人材不足が深刻であり、新たな労働力の確保が難しくなっています。既存の従業員が70歳まで働くことができれば、業務スキルやノウハウを身につけた人材の安定的な確保が可能です。入社後の教育も必要ないため、新人教育に割く時間やコストを削減できるメリットもあります。

若手にスキルや知識を引き継げる

多くのベテラン従業員は業務に必要なスキルや知識を豊富に蓄えているため、若手の指導役・育成役として、長年の勤務経験を大いに活かせます。若手の従業員にとっても、多くのスキル・知識を持っているベテランから教育を受けることができれば有意義です。定年延長により多くの従業員が指導役となることで、人材の流出を防ぎつつ若手育成に注力できます。

70歳までの定年延長で必要な企業の対応

雇用契約を見直す

定年を70歳まで延長する際、場合によっては雇用契約の見直しが必要になる可能性があります。基本的に定年延長では労働条件が変化しないため、雇用契約の見直しは必要ありません。しかし、何らかの理由で労働条件を変更する際は、再度雇用契約を結ぶ必要があります。特に再雇用の形を取る場合は注意しなくてはなりません。雇用契約の見直しには、勤務場所や勤務時間などに問題がないか、従業員との相談が必要です。再雇用にともない、通い慣れない遠隔地や時間帯の勤務になると、従業員が不満を抱く原因にもなるため可能な限り定年前と近い勤務環境での再雇用が求められます。

就業規則を変更する

定年を延長すると、従業員の退職タイミングが変わるため、就業規則も変更が求められます。退職や解雇に関する事項は、絶対的必要記載事項に含まれる要素であり、就業規則作成時に必ず記載が求められます。定年延長前は従来の定年で退職する内容で記載されており、就業規則と実情が合わなくなるため、就業規則を定年延長に合わせなくてはなりません。就業規則を変更した際は、労働基準監督署への届け出も忘れずにおこないましょう。なお、退職金に関する事項は絶対的必要記載事項に含まれず、別枠で記載されます。

給与制度を再考する

給与制度の見直しも必要です。従来と同じ給与制度を継続するか、あるいは制度を一新すべきか判断しなくてはなりません。企業、従業員ともに納得できる給与額の設定が重要です。また、給与制度を成果重視に変更する方法もあります。ベテラン従業員の多くは経験豊富であるため、実力に見合った給与であれば不満が発生しにくい点がメリットです。

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まとめ

70歳までの定年延長によるメリット、企業が取るべき対応を紹介しました。定年の延長は、少子高齢化が進む日本において、人手不足を解決する有効な手段です。ベテランの従業員が持っているノウハウを活用すれば、若手育成にもつながります。各企業には、改正後の高年齢者雇用安定法のポイントを押さえた対応が求められます。今後70歳定年が義務化される可能性もあるため、定年のあり方について検討してみてはいかがでしょうか。

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