今話題のブレジャーとは?ワーケーションとの違いも解説!

2022年2月8日

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ブレジャーとは、ビジネスとレジャーを組み合わせる出張制度のことをいいます。直訳すると「出張休暇」という意味になります。日本の企業文化にはまだまだ浸透していないブレジャーですが、世界的にみるとすでにノーマルな制度になっており、さまざまなポジティブな効果を発揮しているようです。今回はブレジャーのメリットとデメリット、企業・従業員のメリット、ワーケーションとの違い、事例を解説していきます。

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ブレジャーが注目されている

ブレジャーとは

ブレジャー(Bleisure)とは、仕事(Business)と余暇(Leisure)を組み合わせた造語です。
観光庁では、ブレジャーは「出張等の機会を活用し、出張先等で滞在を延長するなどして余暇を楽しむこと」と定義しています。
世界一真面目ともいわれる日本のビジネスパーソンの場合、出張先で仕事を済ませたらすぐに帰社しなければならないという文化がいまだ根強く残っています。しかし、欧米をはじめとした海外では、出張ついでに現地の観光を楽しむスタイルはすでに定番となっており、ブレジャーを楽しむビジネスパーソンは、出張者のうち49%に及ぶとのデータもあります。

ワーケーションとの違い

ブレジャーとよく似た言葉に「ワーケーション」があります。
ワーケーション(Workcation)とは、仕事(Work)と休暇(Vacation)をかけ合わせた造語で、リゾート地や帰省先などで休暇を取りながらリモートで業務に参画することです。
ブレジャーもワ―ケーションも、どちらも仕事と休暇を組み合わせるという点は共通しています。しかし、ブレジャーは出張のスケジュールや行き先があらかじめ決められているなかで休暇を付け加えるのに対し、ワーケーションは、行き先やプランを自分で決め、現地で休暇を過ごしながら仕事をするという違いがあります。ブレジャーは仕事がメインにあり、ワーケーションは休暇がメインであるという点に特徴があるのです。

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ブレジャーのメリット

従業員のメリット

ブレジャーが従業員に与える一番のメリットは、仕事の前後に休暇を楽しむことで気持ちがリフレッシュされる点でしょう。また、仕事のなかに楽しみを見出しやすくなるため、モチベーションの向上にも効果を発揮します。
普段は長期休暇が取りにくく、遠出のレジャーをする機会がないという人にとっても、「出張」を名目にさまざまな地域に行けるため、旅行の効率性や旅費の節約にもつながります。

企業のメリット

ブレジャーは、有給休暇の取得促進をはじめとした従業員の働き方の改善に寄与します。
「働き方改革」の一環として、2019年4月に労働基準法が改正され、年に10日以上の有給休暇が付与されている労働者には、必ず5日取得させなければならなくなりました。ブレジャーを導入することにより、休暇取得の機会が生まれやすくなります。
また、「出張ついでに休暇が楽しめる」ブレジャー制度は、従業員への高い信頼や、仕事を楽しむ気持ち、寛容性などへのイメージにつながります。このようにポジティブな印象が社会に認知されれば、企業イメージやブランド価値も向上するでしょう。
また、従業員が楽しく仕事に取り組める制度は、従業員とのエンゲージメントを向上させ、優秀な人材の確保や、離職率の低下にも効果を発揮します。

地域のメリット

ブレジャーは、従業員や企業のみならず、滞在先となる地域にもメリットをもたらします。
日本における旅行やレジャーは、夏季休暇、GWなどの特定な時期に集中しがちです。欧米のような長期休暇制度がある企業はまだまだ少ないため、旅行者の滞在日数が短いという特徴もあります。ブレジャーでは、平日に出張で地方に訪れそのまま休暇を過ごすため、比較的長い滞在が期待できるでしょう。また、ブレジャーは旅行機会の創出につながるため、地方の活性化への効果が期待されます。これまで観光客の獲得に苦戦していた地域も、仕事と観光を合わせた新しい旅のスタイルを提案することで、新たな訴求力を生み出すことができるでしょう。

いくつかの懸念点も

ブレジャーの導入は、従業員と企業側双方にメリットがありますが、次のような懸念点について対策をする必要があります。

  • 出張先の労災認定について
  • 出張先での事故は、原則として労務上の災害として労働災害保険の補償対象となります。しかし、休暇中の事故や怪我に対して労災認定はできないため、ブレジャー中の事故は労災認定の線引きが難しいケースが想定されます。例えば、ブレジャーのうち休暇日にあたる日であっても、業務を延長して行っていることもあるでしょう。このように、ブレジャーには業務と休暇の境界が曖昧になるため、明確なルールづくりが必要です。

  • 移動費や宿泊費の負担
  • 一般的な出張の場合、移動費や宿泊費は「業務を遂行するうえで必要な経費」として会社負担になります。しかし、休暇中の宿泊費まで企業が負担する義務はありません。
    ブレジャーでは、出張時の宿泊先を休暇のために延長したり、出張後に別の場所に移動したりするなど、さまざまなパターンが発生すると考えられます。企業は、会社負担となる出張費の規定を明確に提示する必要があるでしょう。

  • 税務処理の複雑化
  • 業務上必要な出張にかかる費用は、「出張旅費」として経費計上されます。ブレジャーのうち休暇にあたる部分にかかる費用については、従業員の自己負担とする企業が多いと思われますが、会社負担とする場合は、その部分だけ「給与」扱いになるので注意しましょう。

ブレジャー&ワーケーションの導入事例

日本航空

日本航空では、2017年にワーケーション、2019年ブレジャー制度を導入しました。シフトで管理されている現場部門は休暇が取得しやすいのに対し、間接部門では有給休暇取得率が今一つ伸び悩んでいることをきっかけに、柔軟な働き方実現に向けたさまざまな施策を講じてきました。ワーケーションやブレジャーのように仕事と休暇を組み合わせることで、長期休暇取得に対する抵抗感や休暇後に業務量が増えてしまう不安感を軽減できると考えたそうです。これらの制度の導入により、有給休暇の取得率向上はもちろんのこと、従業員のモチベーションアップや、ストレスの軽減などにもつながっています。

野村総合研究所

野村総合研究所では、年3回、1ヶ月間の中期滞在型キャンプを行うワーケーションを2017年から実施しています。徳島県三好市の古民家を仕事兼宿泊場所とし、平日は通常の業務、週末は休暇を取るという生活を送ります。このワーケーション制度は「三好キャンプ」と呼ばれ、2019年には延べ60名ほどの従業員が参加しました。
三好キャンプでの経験を通じて、時間の使い方や地方が抱える課題の認知など、参加した従業員の学びや考え方の変化にもつながっているそうです。
三好市との交流も深まり、2020年からは三好市と共同で人材教育活動を行うようになりました。これは、地元の方へのヒアリングをもとに課題を見出し、解決策を考えるというものです。このように、ワーケーションを通じて地方活性化にも取り組んでいます。

ユニリーバ・ジャパン

ユニリーバ・ジャパンは、2016年から「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」を導入しました。これは働く時間と場所を従業員が自由に選べる制度で、2021年の実施率はほぼ100%です。この制度により、従業員の会社に対するエンゲージメントが大きく向上したそうです。また、自分の使う時間を自主的に選択できるようになったことで、仕事に対する認識の変化やストレスの軽減、仕事への意欲アップなど、さまざまなポジティブな影響があったそうです。
2019年からは、いくつかの自治体と連携し、自治体が提供する施設をワーケーションとして利用できる「地域 de WAA」を導入しています。地域との関係性構築により、地域創生とともに新しいイノベーションの創出にも成果が表れています。

まとめ

休暇では身体を休めることも大切ですが、レジャーや旅行を楽しんでこそストレスの軽減やモチベーションアップのために効果を発揮します。ブレジャー制度は、出張と休暇を合わせることで生まれる効率性だけでなく、出張というひと仕事に観光などの楽しみをプラスするという点でも魅力的です。日本ではまだまだ実施企業の少ないブレジャーですが、今後「新しい出張のスタイル」として注目されるようになるでしょう。
働き方の多様性や有給休暇取得率促進のために、ブレジャーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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